2013年7月

第88回
夢は叶う2


「文化研修部の予算を、昨年より5万多く計上しました」
「・・・え?」
「講演会の講師代としてです」
「ええ~!!」
中学校の総会。
今年度の予算案発表で私は、椅子から転げ落ちそうになりました。
なんでなんで?? なんでなんで♪♪

「ねねねね!なんで文化研修に突然、そんなに予算が増えたんですか?」
総会後、予算決めをした執行部さんをつかまえて尋ねました。
「今までも呼びたい人はいっぱいいたのよ。でもね、東京から5、6万で呼べる人なんていなかった。だから今回、試しに5万上乗せしてみたの」
ああ、神は私を見放さなかった!!

いったんあきらめた私の中で、再び石川さん熱がうずうずと騒ぎ始めました。
でももう、10月まで予定がいっぱいということは知っています。
代わりの講師さんにも、友人がアポを取ってくれています。
どうしよう、どうしよう、どうしよう、えい!

「これでだめなら、いさぎよく次の講師さんで行こう」
区切りをつけるつもりで、その夜、最後のメールを出しました。

「件名 : 石川さま・ダメもとのお願いです。
以前メールを差し上げた若松と申します。
ダメもとのお願いです。
軽いお気持ちで断ってくださってかまいません。
お支払いできる講師料が5万円増えました。
秋に、秋田の中学に来ていただけませんか?」

朝です。
パソコンが立ち上がる時間ももどかしいほど。
来い、来い、来~い!
念じながら待つ数秒の時間が、何十分にも感じられました。

すー。受信欄に「石川尚子」の文字が!
見ると。
「何度もこうしてご連絡をいただき、胸が熱くなる思いです。
ダメもとに弱いんです、私。
不可能を可能にするのが私の仕事です、行きます」

!!!!!やったーーーーー!!!!!
サッカーのゴールをアナウンスするような「やったー」が、頭の中で長く長く響きわたりました。