2014年9月

第102回
ピーマンだけが野菜じゃない


馬肥ゆる秋。
秋と言えば、柿にお芋にサンマに新米! おいしいものが目白押しです。
「初物は東を向いて笑いながら食べる」のがいいのだとか。
秋はそんな、他人様に見せられない「笑い食い」がよく起こります。あ~、幸せ。

ところで。
あなたのお子さんは好き嫌いはありますか?
うちは大きくなるにつれ、息子がてんで野菜を食べなくなりました。特にピーマンです。
実はこれ、別な所でも書いたのですが、反響が大きかったのでこちらでもご紹介します。

「『うちの子、ピーマンが苦手なんです』。そう相談してくる母親が多いんだよ。」
あるとき、管理栄養士の幕内秀雄さんがこんなことを言っていました。
彼は「じょうぶなこどもをつくる基本食」、「子どもレシピ」などの著書がある、食育界の大御所です。

「甘味、旨味、塩味、酸味、苦味と味にはいろいろあるでしょう。
その中で毒って何味かわかる?
毒は苦味なんだ。それから腐ったものは酸っぱい。つまり酸味だよね。
人間が生き残るためには、そういったものを食べちゃいけない。
だから人は苦味や酸味を感じると吐き出すんだよ。生きるために。

ピーマンには苦味があるよね。
だから子どもがピーマンを食べないっていうのは、本能的な正しい選択なんだ」

それを聞いて、自身もピーマン嫌いだった私は思いました。
「正しかったんだよ、自分!」。
都合のいい私は、気になる質問をぶつけてみました。
「では、嫌いは嫌いのままでいいんですか。」

「子どもは舌が敏感だから、味覚を強く感じる。
ただ、それもだんだん変化していくよ。
『大人になったら食べられるようになった』ってものがあるでしょう。
だから嫌がっている子どもに今、無理に食べさせることはない。
ピーマンが嫌いだったら、他の野菜を食べさせればいいんだよ。ピーマンだけが野菜じゃないんだから。」
「ですよね!」

さ、馬肥ゆる秋。
おいしいものはたくさんあります。
今日は何を並べようかな~。
肥えない程度に、ですね、ハイ。