2016年8月

第125回
「おけがは?」

 
夏休み真っ最中です!
元気に子育てしてますか。
「元気なのは子どもだけよ~」と言う声が聞こえてきそうです。
 
ひっくり返される麦茶に
突然始まる兄弟げんかに
なかなか終わらぬ宿題に
ボルテージが上がりっぱなし、なのでは。
 
話は変わって。
先日、車同士の接触事故を起こしました。
塀にこすったことはありますが、車相手は初めてです。
 
T字路の、3車線ある真ん中で信号待ち。
左折する際、隣に寄りすぎて「ゴリッ」。左を走っていた白い車に当たりました。
完全に私の不注意です。
 
もう、頭の中は大パニック!
何をどうしたらいいやらわかりません。
ウインカーを出して小路に入る相手に、私も続きました。
 
ばたん。
ビクビクの初顔合わせです。
30歳くらいの、グレーの作業着を着た男性が降りてきました。
それでですね、その方、第一声で何と言ったと思います?
 
なんと!
「おけがはありませんか」。
「大丈夫です。そちらは?」と答えると、今度は
「こちらも大丈夫です。助手席の方は?」と、息子に目をやったのです。
 

驚きました。
怒鳴られたっておかしくない状況で。
「バカヤロー、どこ見て走ってんだ!」と言われても仕方ない場面で。
相手はこちらを気遣い、許してくれたのです。
 
ヘンなものです。
大声を出されたら、こちらもカ~ッとなったでしょう、自分が悪いのに。
そうして反論したり、開き直ったり、つまりは素直に非を認められずにいたはずです。
それが「おけがはありませんか」のひと言で、スーッと冷静になれました。
「ご迷惑をおかけして申し訳ありません」、心から謝りました。
 
この一件があった夜、自分を振り返りました。
私は人を許せているだろうか―――。
 
いえ、全然全くです。
麦茶をこぼしたとたんに「なんでこぼすの!」と
兄弟げんかが始まるやいなや「うるさ~い!」と
宿題手つかずの子ども達に「さっさとやるやる!」と
責めたり、わめいたり、けしかけたり。
そうして「だって」と反発されて♪ドツボにはまってさあ大変。
 
そっか、これじゃあ素直になれなくて当前だ。
だって私が言ってるのは「バカヤロー、どこ見て走ってんだ!」と同じだもの。
 
これを機に、「気遣う」「許す」を覚えよう。
こぼしたら「お母さんのをおすそ分け」と
兄弟げんかは「痛かったね」と
宿題ならば「なかなか大変だ~」と
 
うん、修理代は痛いけど、気づきをもらえてヨシ!
「運転も言葉も気をつけなくっちゃ」、そう心に決めた出来事でした。