子育て相談室-乳幼児期 2007年9月

2歳台とわがまま


 2歳6か月の次男です。5歳の兄や、同年齢の子どもたちと遊んでいると、必ず物の取り合いになってケンカ。最後までわがままを通します。「順番よ」とか「だまって取ったらだめよ」とか、声かけをしますがまったく効果はありません。ゆずり合いの気持を教えても早すぎる年齢とあきらめていますが、何か良い方法はないものでしょうか


 2歳台の子どもは、自分の力を出し切ろうとします。たとえば、自分の身長の2倍も3倍もあるすべり台にのぼります。大人では、身長の3倍もあるようなはしご段をのぼることに、躊躇する人が多いのではないでしょうか。

 2歳台の子どもの多くは、1年前には歩けなかった子でも高い所を恐れません。 女の子では、バックの中に携帯電話や人形などを詰め込み、重いのにもかかわらず、引きずって歩いたりします。ボールを遠くに飛ばそうとしたり、椅子から飛び降りたりもします。自分の思いがはっきりとしてきて、思いをなしとげるためパワーも備わりだします。

 この時期の子どもは、「お兄ちゃん、お姉ちゃん」とほめられることを喜びます。ほめられることも含め、自分で何でもやりたいという姿の根底には、「大きくなりたい」という欲求があるとされます。

だからこそ、2歳台の子にはわがままはダメと教えたい


 自分の思いを通そうとするのが、2歳台の子です。大人は、この間まで赤ちゃんだったことに引きずられるのか、わがままを許してしまいがちです。怒りの気持ちがあまって、親や他の子を叩き、つばを吐きかける子もいます。叩かれたりつばを吐きかけられたときには、子どもを強くたしなめる必要があります。

 というのも、この時期の子は相手との関係を「上下関係」で見ようとするからです。叩かれたりつばを吐きけられるのを許していると、子どもは相手を自分よりも下と考える可能性があります。下と思うと、ますますいうことを聞かなくなり、大人が注意したりすると本気で怒ったりします。怒りの背景には、「自分より下の癖に生意気だ」という気持ちが働いているようです。

「決めるのは自分」「自分が一番エライ」という誤解は危険


 自分の要求は何でも通ると思っている子は、人の話を聞きません。一番エライと考えていれば、他の子に合わせようとはしません。ですから、「順番を守る」「貸してという」といったことができません。もちろん人間の社会ですから、何でも自分で決めることはできません。一番エライのも自分でもありません。

 これらは間違った考え方であり、不適応の最大の危険因子になります。実際にニートやフリーターでは、自分は何でもできるとの自尊感情ばかりが強く、実際には対人恐怖で適応できない人が多数います。また、家庭内暴力で親を殺すような青年や子どもの多くが、2歳台の問題を引きずっているように感じます。

 この時期に、大人が「いけないことはいけない」と毅然としつければ、子どもの不適応問題はないとも思います。