子育て相談室-青年期 2004年11月

喫 煙


 中学2年の息子です。最近、子が帰宅するとタバコの臭いがします。家族にタバコをすう者がいないのですぐにわかります。問いただしてみても「べつに」とか「うるせーな」などというばかり。タバコを持ち歩いているようでもありませんので、これ以上の詮索は子を信じていないようでためらいを感じます。どのように対処するのがよいでしょうか。


 話はとぶかもしれませんが、14歳未満の子どもが罪を犯しても免訴となるのは、「判断力や自己コントロール力、および法律への理解が不十分だから」とされます。

 村上龍さんの「13歳のハローワーク」がベストセラーとなっています。13歳は「大人未満、子ども以上」であり、本人なりに大人社会を見渡しだす年齢ともいえます。大人は、この時期から子どもに将来の自分の姿や仕事を考えさせるべきであると、この本は主張しているかのようです。大人の義務を思いださせる、秀逸な題名です。

自分なりの考え方


 さて中学生時代が難しい年齢であることは、これまでも述べてきました。難しい理由として、「自分なりの考えを持つこと」があげられます。それまでは大人の「良いこと」が、基本的には自分にも「良いこと」に思えていました。ただそれでは大人に判断を依存しているだけです。これでは自分なりの考え、判断基準を作ったことにはなりません。自分の考えができて初めて、人間は自分自身の人生を歩みだすともいえます。

正論には反抗的行動で対抗


 ある中学校2年生の男の子は、正論を吐いて自分を叱る親がたまらなく「うざったい」と言います。中学生だから勉強しろ、夜遅くまで友達と遊ぶな、朝起きられないようなら夜更かしをするな、などなどの親の意見。実に正当で反論の余地がありません。

 ところが子どもは、自分なりの考えを確立しなくてはいけませんから、勉強しない、夜遊びをする、夜更かしするという行動で、善悪を超えて反抗します。反抗しながら、自分なりに納得できる考え方、論理を探していると言えます。この男の子に「もがいているんだよね」と話すと、「うん」という答え返ってきました。

体験としての非行


 18歳までに、男子ではおおむね75%の青年が喫煙、飲酒、窃盗など、法律に触れる行為を体験するそうです。それが18歳を過ぎると激減します。体験としての非行は、青年たちが自己を確立するためのもがきの要素がありそうです。

 タバコは身体に良くないので、注意した方が良いでしょう。少なくとも親の前ではすうなといいたいものです。ただ注意だけではなく、将来の仕事などについて、親自身の体験や考え方を伝えたいものです。子どもは注意よりも、親の失敗談なども含めて、親なりの考え方を聞きたがっているに違いありませんから。こういう親子の話し合いこそが、判断力も含め子どもの成長を促すように思います。