最近「子ども事情」AD/HD の理解と対応 2001年11月

第4回目
AD/HD、その他の特徴


 前回は、 AD/HD の子どもが示す3つの特徴についてふれました。

チック、ケロリや反抗挑戦性

 これらのほかにも、同じことを繰り返し話す子もいます。このような強迫的な姿とともに、顔をしかめたり、声を出すなどのチック症状もしばしば見られます。また、ちょっとしたことで興奮してしまい、すぐにパニックを起こす子もいます。ただ、そういった興奮状態のあと、すぐに「ケロリ」としてしまうのも特徴の一つといえます。このように、すぐにケロリとできることも影響しているのか、失敗から学ぶことが苦手で、同じあやまちをおかしがちともされています。似たようなことですが、まわりから注意されても、行動の修正がなかなかスム−ズにいかない傾向があります。

 このような、修正のききにくさのためもあるのか、しばしば人の話を聞かない子、と思われてしまいます。なかには、まわりに対して、いつも反抗的とか、挑戦的ととられてしまう子もいます。

被害的なものの見方

 心理面の特徴として、うまくできなかったり、叱られることが多いこともあって、被害的に物事をとらえやすいようです。

 なかには、クラスのみんなから嫌われている、いじめられているといった話をする子もいます。実際には、本人が極端に悪く受けとめていることが多いようです。こういうときには、本人の誤解を解いていくことも必要となります。(なお、被害的なものの見方については、その原因や対応について、今後ふれていきます。)

悪いことを認めない


子どもは一般的に、うまくいかなかったときなど、その理由を他のせいにしがちです。多動の子の中には、この責任の転嫁が極端に目立つ子がいます。いくら説明されても、「自分は悪くない」とガンと主張し、それが変えられないこともあります。このために、素直に謝罪ができなかったりします。

 AD/HD の子たちは、ちょっと何かがうまくいったりすると、「天才!」といったりします。このような姿から、自己中心的と評されることもあります。

社会性の未熟が幼い印象を与える


しばしば AD/HD の子たちは、「幼い」といわれます。この印象ですが、社会性の発達が未熟なことが影響しています。これはあくまで、臨床上の目安ですが、 AD/HD の子どもの場合、社会性は七掛けくらいともいわれています。つまり、7歳なら5歳、小学校5年生ならば小学校2年生ほどの社会性というわけです。当然のことですが、これほどの差があれば、同級生と一緒に遊んでいても、同じようなことに興味が持ちにくくなってしまいます。こういうこともあってか、同級生とうまくいかない子もいます。